北陸初…本屋さん付きローソンが福井県にオープン 1万冊の品揃え、取り寄せも可能

「LAWSONマチの本屋さん」としてオープンし、約1万冊を販売するローソン越前芝原店=7月7日、福井県越前市芝原5丁目
「LAWSONマチの本屋さん」として開店したローソン越前芝原店の看板=7月7日、福井県越前市芝原5丁目

 コンビニ大手のローソン(本社東京)は7月7日、福井県越前市芝原5丁目に書店を併設した「ローソン越前芝原店」をオープンした。出版取次大手の日本出版販売(日販、本社東京)と連携、展開する「LAWSON(ローソン)マチの本屋さん」として整備。北陸3県で初の出店となった。市内で書店が減少する中、新書や絵本、コミックなど約6千種類、約1万冊をそろえた。

 日販によると、越前市内の新刊書店は現在4店舗。3年前と比べ5店舗減少した。ローソンは今回、昨年10月閉店した書店の建物を改装して出店した。

 売り場面積約227平方メートルのうち、書店部分は67平方メートル余り。コンビニと同じく24時間営業で、図書カードの利用や店内にない本の取り寄せもできる。越前市出身の絵本作家加古里子さんら地元関係の特設コーナーも設けた。

⇒【写真】通常のローソンと少し違う「LAWSONマチの本屋さん」の看板

 ローソンによると、本を売るのは、客の利便性向上を図り、来店動機につなげる狙いがある。通常のコンビニで扱う本の売上高に対し、マチの本屋さんは平均で約20倍になるという。パン、弁当、飲料などのコンビニ商品と、書籍や雑誌の「買い合わせ効果」も期待できるとしている。

 午前8時に開店し、女性やお年寄りら大勢の客でにぎわった。来店した近くに住む女性(62)は「よく行っていた書店がなくなって残念だったけど、コンビニに本屋も入り便利になったのでうれしい」と話した。

 LAWSONマチの本屋さんは2021年から書店空白地域などに出店しており、越前市での開店により計9県で9店舗となった。14年から進めている地域の書店と連携した書店併設店舗を合わせると、28店舗に上る。ローソンは25年2月末までにマチの本屋さんと地域書店併設店を合わせ、100店舗にする計画。

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