日本で身元確認の実務学ぶ ウクライナ警察、壮行会

日本での研修のため支給されたバッグを確認するウクライナ国家警察の警察官=7日、キーウ(共同)

 【キーウ共同】ロシアの侵攻による犠牲者の身元確認を進めるウクライナ国家警察から日本で検視などの研修を受ける鑑識部門の幹部10人の壮行会が7日、首都キーウ(キエフ)で開かれた。参加者は「身元確認に関する日本警察の実務経験を学びたい」と述べた。

 日本の警察は東日本大震災で膨大な数の遺体の身元確認を進めた経験がある。ウクライナ側が国連開発計画(UNDP)を通じて支援を依頼。研修は今月10~14日に東京都内や福島県内で実施する。訪日する10人は、首都や北・東・南部の州から選ばれた。

 壮行会でウクライナ国家警察の捜査部門幹部マクシム・ツツキリズ氏は、侵攻によるこれまでの犠牲者のうち、まだ身元が確認されていない遺体は多いとして「日本の知識は確実に前進につながる」と期待した。

 参加者の一人で、キーウで勤務するオレクサンドル・シュルガさん(34)は「(日本でつくられた)指紋やDNA型のデータベースについて知りたい」と意気込んだ。

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