米、化学兵器の全廃完了 禁止条約義務を達成

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は7日、米国で貯蔵してきた全ての化学兵器の廃棄が完了したと発表した。米国も批准した化学兵器禁止条約に盛り込まれた全廃義務を達成。バイデン氏は声明で「化学兵器のない未来をつくる決意を新たにする必要がある」と述べ、ロシアとシリアに条約の順守を呼びかけた。

 AP通信によると、米国は冷戦終了時に3万トン以上の化学兵器を保有。1997年4月に発効した条約は、サリンなどあらゆる化学兵器の開発、生産、保有を禁止し、加盟国が化学兵器を原則として発効後10年以内に全廃することを義務付けている。米国は間に合わず延期を繰り返してきた。

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