49歳で死去した米覆面ラッパーの死因判明 血管性浮腫引き起こし、薬服用して「重篤な反応」

MFドゥームさんの死因が判明した。本名ダニエル・ドゥーミレイ、マスク姿のラッパーとして知られたドゥームさんは2020年10月31日に49歳で死去、その2か月後に遺族から訃報が発表されていた。

検死の結果、抗高血圧薬に対する反応、医学的には血管性浮腫と言われる症状を引き起こしていたそうだが、処方されたACE阻害薬のわずか2回の服用で「稀で重篤な」反応が出たとされている。また当時ドゥームさんは腎臓の病気と不安症を患っていたという。

ドゥームさんの未亡人ジャスミンさんは検死の際、英リーズのセント・ジェームズ大学病院での治療に関して疑念を示していた。ドゥームさんが呼吸や喉の腫れが悪化した際、ブザーが手に届かないところにあったため、自分に電話せざるを得ない状況だったこと、更に薬の投与が2時間遅れていたことをジャスミンさんは挙げている。

2020年10月21日にドゥームさんは病院のトロリーから逃げ出そうとしたものの、倒れ呼吸停止に陥っていた。

ジャスミンさんはドゥームさんが入院していた部屋の状態について地元メディアのリーズ・ライブに言及、病院側からはどの部屋も同じと言われていたが、与えられた部屋は「古い物置とは言いたくありませんが、きちんと用意されたものではありませんでした」と明かしていた。

ちなみに新型コロナウイルスによる制限で、ドゥームさんとは死の直前にようやく会うことができたそうで、ジャスミンさんは、「10月31日まで彼に会う事ができませんでした。彼の人工呼吸器が外された時です」と続けた。

検死の結果、ロンドンからのドゥームさんの病歴の文書にセント・ジェームズ大学病院がアクセスできなかった事実も浮上していた。ドゥームさんは、食べ物を食べ、水を飲み、会話もできるなど回復の兆しを一旦見せていたそうで、酸素濃度レベルも通常に戻っていたとされている。

同病院は重大事件として、現在も調査を続けている段階だ。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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