大分空港で「くにさき七島イ」PR 初企画、足湯や工芸品を展示【大分県】

七島イを使った工芸品を展示している=大分空港
足湯は七島イの香りを楽しみながら漬かれる

 【国東】畳表の材料となる国東市特産「くにさき七島イ」をPRするイベントが、市内安岐町の大分空港で開かれている。七島イの香りを楽しめる足湯、工芸品の展示、紹介動画などがあり、関係者は「ぜひ魅力に触れてほしい」と呼びかけている。10日まで。

 七島イは現在、安岐町が全国唯一の産地で、7軒が栽培。市は7月10日を「くにさき七島藺(イ)の日」と定めている。

 イベントは空の玄関口で県内外に情報発信をしようと、生産者らでつくる「くにさき七島藺振興会」、市商工会女性部、市、県が共同で初めて企画した。

 空港1階では、足湯に七島イを浮かべている。香りを楽しみながら漬かり、魅力を紹介する動画を見ることができる。周りには地元の七島イ工芸作家、岩切千佳さん(46)の作品も並ぶ。

 2階の売店前では七島イを使った履物、座布団、アクセサリーといった工芸品を展示。9日午前10時からは、七島イで編んだ願掛けリボンの無料配布を予定している。

 5日、神奈川県藤沢市から同窓会で大分に帰省した池田秀和さん(80)は足湯で休憩。「香りと温泉のぽかぽかが、とっても気持ちいいね」と喜んだ。

 振興会メンバーの岩切さんは「独特の香りや肌触りの良さを感じてほしい」と話している。

 振興会によると、同じく畳表の材料になるイグサは断面が丸いのに対し、七島イは三角形をしている。国東地方では350年前から作られ、丈夫なのが特徴で柔道の畳にも使われてきた。

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