米沢市中心部でクマ出没 周辺住民に注意呼びかけ

市街地にある堀立川を渡り、土手に上がるクマ=7日午後0時44分、米沢市春日5丁目

 7日午前、米沢市春日5丁目の民家周辺で「クマがいる」との通報が米沢署などに相次いで寄せられた。同署員が現場に急行し、同11時半ごろ、堀立川そばの草むらで、体長約80センチのクマ1頭を発見。周囲に警察官を配置し、クマが川沿いを通って立ち去るまで警戒を続けた。午後1時半ごろ、同川に架かる芦付橋付近で姿が見えなくなった。現場から東の最上川方面に去ったとみられる。

 現場は米沢四中から直線距離で約400メートル、市役所からも同じく1.3キロほどしか離れていない同市の中心部に位置している。市は、近くに住宅街があることから、地元猟友会による猟銃での駆除ができないと判断。同署はクマが民家敷地内に入らないよう、周囲を警戒し、おとなしく立ち去るのを待つことにした。

 現場付近では同署員6人をはじめ米沢市職員が周囲の住民らに対し、外出を控えるよう、注意喚起して回っていた。地元猟友会のメンバーも駆け付けた。

 現場でクマの姿が見えなくなった後、同署や市は「クマは、その場を立ち去った」とし、最後に川沿いで見かけたことから、そのまま最上川方面に向かったとみている。最終的にどこに行ったか確認できないことから引き続き同署は、周辺住民に注意を呼びかけている。

 市内ではほかに、今回クマが目撃された地点から南西に約800メートル離れた国道121号路上で早朝、目撃情報があり、同署は同じクマとみている。

米沢市中心部に現われたクマ

© 株式会社山形新聞社