選手も応援も声出していこう 夏の高校野球、吹奏楽部の演奏で入場行進や斉唱

ナインに大声でエールを送る左沢の生徒=中山町・ヤマリョースタジアム山形

 全国高校野球選手権山形大会が7日に中山町のヤマリョースタジアム山形(県野球場)で開幕した。新型コロナウイルス禍による制約がなくなり、声出し応援が可能になって初めてとなる夏の山形大会。同級生らがメガホンを手に熱い応援で選手の背中を押した。開会式では4年ぶりに吹奏楽部の演奏で入場行進を行うなど、球児にとって「いつもの夏」が戻った。

 開幕試合の高畠―左沢ではともに全校応援を行い、生徒が吹奏楽の演奏や太鼓のリズムに合わせて声を張り上げた。左沢2年の田仲伸大さん(16)は「声を合わせての応援は初めて。すごく楽しい」と笑顔。高畠3年で応援団副団長の佐藤陽さん(17)は「選手の緊張をほぐそうと大声を出した。一致団結して思いを伝えられた」と話した。

 試合は左沢が5―1で勝利を手にした。同校3年の川越北翔選手(17)は「やっと声援を受けてプレーができた。信じられないくらい自分たちの力になった」と感謝した。

 開会式では山形東の吹奏楽部約40人の演奏に合わせて各チームが行進した。「選手から楽しみにしていると言われていたので張り切った」と同校3年の渋江萌さん(17)。演奏に合わせて各校のマネジャーが大会歌を斉唱し、米沢中央3年の佐藤陽菜乃さん(18)は「初めての経験。ライバル校同士だけど、一緒に頑張ろうという気持ちで歌った」とほほえんだ。

© 株式会社山形新聞社