あす9日(日)にかけて日本海側を中心に非常に激しい雷雨のおそれ 土砂災害に厳重警戒 週明け以降も大雨続くおそれも

 きょう8日(土)からあす9日(日)にかけて、西日本から東北の広い範囲で雨が降り、特に日本海側では傘が役に立たないような非常に激しい雷雨となるおそれがある。これまでの大雨ですでに地盤は緩んでいるため、土砂災害に厳重な警戒が必要だ。なお、週明け10日(月)以降も日本海側では大雨が長引くおそれがある。

島根県には線状降水帯が発生

 きょう8日(土)は梅雨前線が本州付近に停滞し、前線に向かっては雨雲のもととなる暖かく湿った空気が流れ込んでいる。そのため西日本から東北の広い範囲で雨が降り、前線に近い日本海側を中心に雨足が強まっている。

 きょう8日(土)午前7時39分には島根県に線状降水帯が発生し、気象庁は「顕著な大雨に関する気象情報」を発表した。島根県では命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が高まっているため、各自治体が発表する情報に従って身を守る行動をとる必要がある。

あす9日(日)にかけて非常に激しい雷雨のおそれ

 このあとも西日本から東北では雨が降ったりやんだりの見通し。特に日本海側ではあす9日(日)にかけて雨足が強まりやすく、局地的には雷を伴って傘が役に立たないような1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがある。
 あす9日(日)正午までに降る雨の量は、多い所で九州北部や山口県で250ミリ、中国地方は山陰で200ミリ、北陸では150ミリなどが予想されている。なお、雨雲が同じような所に停滞するおそれもあり、その場合はさらに雨量が増える可能性がある。

 大分県日田市椿ヶ鼻(つばきがはな)では、6月28日から7月7日までの総降水量が825.5ミリとなるなど、これまでの大雨ですでに地盤が緩んでいる所へさらに雨の量が増える見通し。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫などにも警戒が必要だ。
 また、九州北部から北海道にかけて大気の状態が非常に不安定となるため、太平洋側を含めて落雷、竜巻などの激しい突風、ひょうなどにも注意したい。交通機関に影響が出るおそれもあり、この土日に外出などを予定している場合は、予定の変更を検討した方がよさそうだ。

週明け以降も日本海側では大雨長引くおそれも

 梅雨前線は週明け10日(月)以降も本州付近に停滞しやすく、日本海側を中心に大雨が長引くおそれがある。しばらくは安全を第一に過ごし、崩れやすい所や川の近くなどには近づかないようにしたい。
 また、日差しが少なくても湿った空気と同時に南からは暖かい空気も流れ込むため、ジメジメと蒸し暑い所が多くなりそうだ。熱中症にも警戒し、こまめに水分や休憩をとって過ごしたい。

(気象予報士・鈴木悠)

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