猫に『水分補給』をしてもらう方法とは…飲まない理由に合わせた対処法3つ

1.水の置き場は静かなところを選ぶ

猫はとても臆病で神経質な動物です。警戒心も強いため、騒がしい場所では落ち着かず、飲食など隙ができる行動を避ける傾向があります。室内であれば、そこまで騒がしくないと思われがちですが猫からするとそうとも限りません。

たとえば、冷蔵庫や洗濯機の横、人間のトイレの近くなどは比較的音が発生しやすく、聴力がいい猫からしたらうるさい場所です。人通りが多い廊下も気が散ってしまうため、不適切といえます。猫の飲み水を置く場所はなるべく音が出る物から遠ざけた場所・人通りが少ない場所を選びましょう。

また、飲み水の設置場所を複数用意してあげるのも効果的です。猫は気分屋な一面も併せ持ちます。飲み水の場所を複数用意しておいてあげると、それぞれ気に入った方を選べるようになるため飲んでくれる確率が高まります。

2.冷たい水は控える

暑い夏の日には、猫にもキンキンに冷えた冷水を与えてあげている、という飼い主さんも多いはず。実はこれ、あまり好ましくない行動です。猫は体を冷やす温度帯の水を避ける傾向があります。そのため、冷たすぎる水も敬遠され飲まれにくいです。猫に好ましいのは人肌程度のぬるま湯。だいたい38〜40℃くらいです。猫自身の体温に近く体を冷やす心配もないため、猫も飲みやすいです。

ただし、注意点がふたつ。ひとつは、ぬるま湯で用意した飲み水は毎日交換してあげること。元々、猫の飲み水は毎日交換することが推奨されていますが、特にぬるま湯は徹底しましょう。38〜40℃の常温は細菌なども繁殖しやすい温度帯です。何日も放置するのは不衛生であるため、こまめに交換してあげましょう。

逆に温度帯が高すぎるのも要注意。沸騰させ冷まし切っていないお湯を猫に与えてしまうと、火傷してしまう恐れがあります。問題はそれだけではなく、一度危険な目に遭った飲水という行為に対して警戒心を持つようになり、水の摂取量が減ってしまう懸念もあります。猫には必ずぬるま湯を与えましょう。

3.ウェットフードを活用する

猫に水分を摂取させたいときは、ウェットフードを導入するのもオススメです。ウェットフードとは、キャットフードのタイプの一種。パウチや缶詰が該当します。その名の通り水分がかなり豊富に含まれているキャットフードであるため、食事と同時に水分摂取を猫に促せます。

また、キャットフードには、旨味も豊富に含まれているため猫の食いつきが良いのもメリットのひとつです。粒状のドライフードよりも、やや価格は高い傾向にあるのがネックですが手軽に水分を与えられる恩恵は大きいため積極的に取り入れてあげたいフードといえます。

まとめ

猫たちの祖先は元々、砂漠地帯に生息していたこともあり、イエネコの大半は積極的に水分を摂取しようとはしません。少量の水でも生きていける体の構造ですが、それでも水分不足が続くと脱水や腎臓病などのリスクが高くなります。

猫の健康を守るためにも、様々な工夫を凝らして猫に水分を摂取させてあげてください。

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