京都府の亀岡市中央老人福祉センターが、声帯をトレーニングする「スポーツボイス」の連続講座を26日から始める。声帯周りの筋肉を動かすことで誤嚥(ごえん)性肺炎予防や介護予防、腰痛予防などにもつながるとされ、昨年の試行で好評だったため、今年は本格的な16回連続講座として実施する。
新型コロナウイルスの影響で会話する機会が減ったほか、年とともに声が出にくくなることなどが高齢者の課題の一つとなっている。講座は、スポーツボイスを通じ楽しく元気になってもらう機会をつくるため企画した。
3日、内丸町の市総合福祉センターで開かれた事前の体験会には25人が参加。音楽エンターテインメントの京都第一興商(京都市伏見区)の音楽健康指導士が講師を務めた。
講師は「マスク生活で表情筋は思った以上に落ちている。大げさに動かすのが大事」などと指導。参加者らは音楽に合わせハミングをしながらスクワットや駆け足をしたり、顎や舌を大きく動かしたりしてウオーミングアップ。続いて、体全体を使い腹式呼吸で息を吐きながら声帯付近の筋肉を使うストレッチなどに取り組んだ。
スポーツボイスは歌手の東哲一郎さんが開発したプログラムで、大津市や八幡市などで健康増進策として導入されている。11月まで市総合福祉センターで開催し、受講料は5千円。申し込みは市中央老人福祉センター0771(24)0294。