三池炭鉱の「炭鉱電車」公開 熊本、世界遺産登録8年

記念イベントで走行する「炭鉱電車」=8日午前、熊本県荒尾市

 熊本県荒尾市は8日、世界文化遺産の三池炭鉱などで使われていた炭鉱電車2両を、同市の万田坑に設けた展示施設で一般公開を始めた。世界遺産の登録8年を記念した展示。実際に1両を稼働させるイベントもあり、集まった鉄道ファンらが記念撮影を楽しんだ。

 市が三井化学から譲り受けた2両はいずれも電気機関車で、1917年製と37年製。物資の運搬や労働者の通勤に利用したこともあったという。

 式典では参加者が「炭鉱電車が町を走る姿は大変懐かしく郷愁を感じる」とあいさつ。油やペンキのにおいが漂う中、1両が汽笛を鳴らし約20m走行した。市は17年製車両について、自走できる状態での保存を目指している。

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