米長官、中国副首相と会談 協力強化、対話継続で合意

8日、会談するイエレン米財務長官(左前)と中国の何立峰副首相(右前)=北京(ゲッティ=共同)

 【北京、ワシントン共同】中国・北京を訪問中のイエレン米財務長官は8日、経済政策を担当する何立峰副首相と会談した。貿易摩擦や半導体を巡る対立など、米中が抱える課題について協議。中国国営通信の新華社によると、両国が世界的な課題に対応するため、意思疎通と協力を強化することで合意した。両者は対話を継続することも確認した。

 イエレン氏は冒頭、世界経済の見通しが複雑化しているとして「二大経済大国が緊密に意思疎通を図ることが急務となっている」と述べた。

 香港メディアによると、何氏は「マクロ経済政策や貿易など一連の問題について意思疎通したい」と語った。

 中国は米国が科している制裁関税や半導体輸出規制への懸念も伝えたが、議論は平行線をたどった可能性がある。

 何氏は、米中貿易摩擦に関する交渉を取り仕切った劉鶴前副首相の後任として、財政金融分野などの経済政策を扱う。習近平国家主席とは福建省での勤務時代に知り合った「側近中の側近」とされ、政府のマクロ経済政策を担う国家発展改革委員会の主任も務めた。

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