地図やデータで豪雨災害のリスク確認 茨城・つくばで啓発イベント

自宅が浸水で被災するかをハザードマップで確認する来場者=つくば市稲岡

今後の台風シーズンを見据え、豪雨災害に対する住民の意識向上を目的とした防災啓発イベント「いばらき学ぼうさい」が8日、茨城県つくば市稲岡のイオンモールつくばで開かれた。来場者がハザードマップやデータを用いて、自宅周辺の浸水リスクを確認。個人の避難行動計画「マイ・タイムライン」の作成を検討するなどして、風水害への備えの必要性を再認識した。

同イベントは県が主催。11団体が参加し、ステージやブース展示を行った。

マイ・タイムライン作成のワークショップでは、家族連れが県職員の説明を受けながら自宅が浸水エリア内かを確認。その上で事前に取るべき行動や避難のタイミングを考えた。損害保険会社のブースでは、企業独自のデータを用いて自宅が被災する確率を示し、来場者の関心を引いていた。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、人工衛星で取得したデータの提供による被災地の応急復旧の取り組みを紹介。つくば市は携帯トイレのサンプルを配って、飲料水とともに備蓄するよう促した。

阿見町阿見の会社員、佐藤将武さん(54)は「いつ起きるか分からない災害に備え、知っておくべき情報を聞くことができた」と感想を話した。

県防災・危機管理課は「市町村が発令する避難情報に従い、適切なタイミングで避難できるよう、日頃から防災を心がけてほしい」と呼びかけた。

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