ウェルネス・安里幸大がノーヒットノーラン 最後まで糸満打線を封じ込める 準々決勝<夏の甲子園2023・県大会>

第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会第9日は8日、沖縄セルラースタジアム那覇で準々決勝2試合を行った。ウェルネス沖縄は糸満と戦い、先発の安里幸大がノーヒットノーランを成し遂げて4―0で勝利を飾った。興南は小禄相手に打線が爆発し、10―2の7回コールドで勝ちを収めた。9日は準々決勝の残り2試合、沖縄尚学―KBC未来と宮古―名護が同球場で行われる。
 ウェルネス沖縄の先発、安里幸大が9回13奪三振と圧巻の投球を見せ、ノーヒットノーランを成し遂げた。初回は味方の失策と四球で出塁を許したが、二回以降は全て3人で抑えた。最終九回は三者三振に打ち取るなど、最後まで調子を落とすことなく糸満打線を封じ込めた。

 この日は持ち味の直球が振るわず、カーブの制球がさえていた。「打たせるくらいの気持ちで投げていたが、良いコースに決まって空振りが多く取れた」。七回終了後メンバーに言われるまで、無安打には気付かなかったという。偉業達成が迫っても、力んだり自分のペースを崩したりすることなく、最後まで伸び伸びと投げ続けた。

 3回戦まで毎試合4点以上を取って勝ち上がってきた糸満打線はこの日、鳴りを潜めた。安里幸は「ストライク先行で有利なカウントを取れたので攻めやすかった」と攻略を振り返る。

 ウェルネスは二回に8番宜野座凜の二塁打や9番安里幸の三塁打などで3点を先制、四回にも1点を加え、勝利を引き寄せた。次は準決勝。安里幸は「ここから先が本当の勝負だ。気を引き締めて万全の状態でいけるよう臨みたい」と決意を新たにした。

(砂川博範)

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