豊後大野市の藤居醸造、酒屋が選ぶ焼酎大賞に 麦部門、優秀賞も獲得【大分県】

「酒屋が選ぶ焼酎大賞」麦焼酎部門で大賞と優秀賞を獲得した藤居醸造の藤居淳一郎社長(前列左)ら=豊後大野市千歳町の藤居醸造
「酒屋が選ぶ焼酎大賞」麦焼酎部門で大賞に輝いた「新焼酎特蒸泰明」(左)と優秀賞の「特蒸泰明」

 【豊後大野】全国の酒類販売店員が客に薦めたい商品を選ぶ「第2回酒屋が選ぶ焼酎大賞」で、豊後大野市千歳町新殿の藤居醸造(藤居淳一郎社長)が麦焼酎部門の大賞と2席の優秀賞に輝いた。同部門で久保酒造(宇佐市)、米焼酎部門で旭酒造(中津市)もそれぞれ優秀賞を獲得した。

 焼酎大賞は新型コロナウイルス禍で厳しい状況が続く業界を盛り上げようと、全国の酒販店でつくる実行委員会が昨年度から始めた。各店がお薦めの焼酎をノミネートし、店員らが銘柄を隠して試飲、投票。芋、麦、米、黒糖、泡盛の5部門で各大賞1点、優秀賞2点を決める。

 今回は全国115の酒販店が5部門に235銘柄を推薦。麦部門には35蔵51銘柄のエントリーがあった。

 藤居醸造から大賞に選ばれたのは「新焼酎特蒸泰明(とくじょうたいめい)」(1.8リットル、税込み3080円)。国産大麦を使った完全手作りで、改良を重ねた独自の常圧蒸留機により香り高く、飲み応えある商品に仕上げた。出来たてを瓶詰めし、若々しい香りと味のバランスが魅力となっている。

 優秀賞の「特蒸泰明」(同2970円)も製法は同じ。大賞の「新焼酎―」を半年から1年ほど熟成させ、まろやかな味わいと麦本来の上品な香ばしさをまとわせた。

 藤居社長(54)は「酒を販売するプロから選んでもらったことがうれしい。社員全員で力を合わせて造ってきたものに間違いなかったことが認められた」と喜んでいる。

 新焼酎は例年2~4月に期間限定で販売するが、大賞受賞を記念し、今月10日ごろから数量限定で売り出す。問い合わせは同社(0974.37.2016)。

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