人事案に不満? 3県議、副会長指名辞退 「知事選中立派が中心」/自民青森県連

 「一丸となれるよう考えて選んでいく」。自民党県連の津島淳会長は8日の役員会で、「党風一新」を前面に出して練り上げた人事案を提示した。しかし出席者によると、副会長に指名されたベテラン3県議らが、その場で辞退を申し出たという。知事選で敗れた前青森市長・小野寺晃彦氏を支持した幹部が軒並み交代となる一方、「中立」を標榜(ひょうぼう)した県議を中心とする人事構想が示されたことに、「論功行賞と懲罰であればおかしい」(中堅県議)との声も上がった。

 出席者の話を総合すると非公開の席上、人事案を記した書面が配られた。知事選で小野寺氏を応援した幹部が要職から降りる一方、新たに総務会長、筆頭副会長などに起用される県議は、選挙戦で中立を表明していた。

 副会長に名前の挙がった県議の一人は「この人事は論功行賞に見える。私は小野寺氏を支持したので辞退する」と発言。津島会長は、そういう人選ではないと否定したが、その県議は態度を軟化させることはなかった。

 別の副会長候補2人も辞退を表明した。いずれも小野寺氏を支援した県議らでつくる「同志の会」のメンバーだった。

 出席した県議は取材に「県連は自主投票だったのに(宮下宗一郎知事が当選した)選挙を踏まえた人事案だと誰もが思っただろう」と指摘。別の県議は「見方を変えれば懲罰人事」と言い、新体制の顔触れに異論はないとしつつ「人事の考え方にはわだかまりが残る」と声を潜めた。

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