梅雨前線停滞 岡山県内各地で雨 南部に一時警報 JRは運休や遅れ

大雨に伴う列車の運行取りやめなどを伝える電光掲示板=9日午前11時30分、JR岡山駅

 停滞する梅雨前線の影響で、岡山県内は9日、各地で雨に見舞われた。JRは計画運休を含めて運転の取りやめや遅れが発生。前線は11日まで山陰沖に停滞する見込みで、岡山地方気象台はこれまでの雨による土砂災害や浸水害、河川の増水などに警戒を呼びかけている。

 同気象台によると、7日午後の降り始めから9日午後4時までの雨量は鏡野町富94.5ミリ、矢掛町92.5ミリ、井原市84.5ミリ、岡山市中心部71.5ミリなどとなった。

 JR西日本によると、岡山エリアの在来線では姫新線佐用―新見間、芸備線新見―備後落合間は終日運休。伯備線の特急やくも(岡山―出雲市間)、サンライズ瀬戸・出雲(東京―高松・出雲市間)も運転を取りやめ、他の路線でも運休や減便が発生した。10日は芸備線新見―備後落合間で始発から運転を見合わせる。他の路線は始発から通常運行する。

 県によると、高梁川水系の河本ダム(新見市)は9日午後、放流量を増やした。倉敷市児島地区で倒木、同市鳥羽で土砂崩れが確認され、それぞれ市道の一部区間が通行止めになった。

 岡山市などに一時、大雨警報が発令され、同市の東区平島地区では防災訓練が取りやめになり、岡山電気軌道東山車庫での路面電車まつりは規模を大幅に縮小した。笠岡市の笠岡湾干拓地のバードウオッチングも中止となった。

 同気象台は、10日午後6時までの24時間雨量を多い所で南部50ミリ、北部60ミリと予想している。

停滞する梅雨前線の影響で、各地で雨に見舞われた岡山県内=9日午後0時28分、岡山市北区柳町の山陽新聞社から撮影

© 株式会社山陽新聞社