ジャニー氏への尊敬、今も 山下達郎さんラジオで

山下達郎さん

 シンガー・ソングライター山下達郎さんが9日、TOKYO FM系のラジオ番組「サンデー・ソングブック」でジャニーズ事務所の性加害問題に言及した。「本当にあったとすれば許し難く、事実関係の調査は必須」とした上で、同事務所の故ジャニー喜多川前社長に対し「才能あるタレントを輩出した功績に対する尊敬の念は、今も変わらない」と話した。

 山下さんは、KinKi Kidsの「硝子の少年」などジャニーズの楽曲を手がけている。山下さんとジャニーズ事務所を巡っては、山下さんの所属事務所に在籍していた音楽プロデューサーの松尾潔さんが1日、メディアで性加害問題に言及したことを理由に契約が途中で終了したと交流サイト(SNS)に投稿。山下さんも「賛成」したとしていた。

 山下さんは同番組で「松尾氏と私は直接何も話していませんし、私が社長に対して契約を終了するよう促したわけでもありません」と説明した。

 山下さんは、楽曲の提供を通じて優れた才能との縁を得て「歌い継がれる作品を作る機会を与えてもらった恩義を感じている」と喜多川前社長に感謝。作品とタレントに「罪はありません」と述べ、今後もタレントらを応援していくとした。

 「(ジャニーズ事務所への)忖度あるいは長いものに巻かれていると解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々に私の音楽は不要でしょう」とも語った。

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