愛犬・ぽん太が教えてくれたこと。

こんにちは。内田友賀です。

2022年11月。

昨日まで元気に咲いていたヒマワリが、朝起きたら枯れていた。そのくらい急に天国に旅立ったぽん太。

いつか来る日だって知ってはいたけれど、信じられないような、夢を見ているような、そんな毎日の中で想うことがあります。

ぽん太が生涯をかけて伝えてくれたメッセージ。私はいま、それを1つ1つ“言葉”に変えながら書き綴っています。そうやって彼の温かい命に触れると、今でも心の中で何一つ変わらずに咲き続けてくれている気がするのです。あの日のヒマワリのように。

ぽん太から溢れ出る言葉は、いつもココロに陽だまりをつくってくれます。

つらいこともいっぱいある世の中ですが、ぽん太の陽だまりで誰かが一休みしてくれたら嬉しいな、と思うのです。

「そのままが、いいんだよ」

君が最初に家に来た頃、ビビリで気が弱くて、甘えん坊なワンコだと思ったんだ。こんな性格で、ちゃんと都会で生きていけるのかと不安になるほど自信が無いように見えた。お散歩で人に会っても、控え目な君のことを「ちょっとビビリなんです」「この子は気が弱くて」と紹介していたよね。

でも、キミを知っていく中で気づいたことがあるんだ。

ビビリなんじゃなくて、“優しい”んだ。

気が弱いんじゃなくて、“器が広い”んだ。

甘えん坊じゃなくて、“寄り添い”なんだ。って。

そう気づいてから、紹介の仕方が変わった。

「とっても気が優しくて、本当に助かってるんです」

「この子、どんな子でも受け入れられるから、大丈夫ですよ」

そう言って紹介すると、君から少しずつ自信が出てくる気がしていた。

そうか、そうだったのか。

誰かから見た欠点は、誰かから見た長所。

ぽん太は何も変わっていない。変わったのは私の見方と私の言葉。申し訳なさそうに話す私の言葉のエネルギーが、君から自信を奪っていたのかもしれない。長所がいっぱいあるのに、悲しい言葉をかけてしまっていたね。

ふと見上げたぽん太が、言った気がした。

「僕はね、そのままのあなたが大好きだよ」と。

ぽん太が教えてくれたこと。

時として、人は生きることがつらくなることがあります。たくさんの感情が渦巻く社会で、自分の存在意義が小さく見えてしまうことがあります。

そんな時、愛犬はあなたに何を伝えてくれるでしょうか。

それはきっと「僕にとって、あなたは世界で一番ステキな人」というメッセージだと思うのです。

たとえ見た目が理想通りでなくても、成績がイマイチでも、友だちが少なくても、うまくいかなくても、愛犬にとって、あなたの魅力は何一つ欠けてはいないのです。

「大丈夫。そのままが、いいんだよ」そうやって愛犬にも自分にも伝え続けてください。

あなたが存在していること。それが何より素晴らしいのだから。

これが、ぽん太が長年かけて教えてくれたことの、1つ目のお話。

Lots of Love.

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