【高校野球神奈川大会】秦野・背番号13下野、7回参考ノーヒット・ノーラン 病の先輩戻るまで「負けられぬ」

【秦野―横浜緑園・横浜旭陵・藤沢総合】7回参考ながらノーヒットノーランを達成した秦野の下野=サーティーフォー相模原

 先輩エースが戻ってくるまでは負けられない。秦野の先発マウンドに上がったのは背番号13の下野。自信を持つ直球に加え、スライダーとフォークのコンビネーションもさえ渡り、7回参考記録ながらノーヒットノーランを達成。昨夏の代替わり以降、チームとして初の公式戦勝利を飾った。

 秦野のエースは3年生の前川。しかし、大会の2週間前に目の病気が判明し、チームを離れるという苦渋の決断を余儀なくされた。代役に指名されたのが下野。「前川さんのために頑張らないといけないと思った」と、ベンチに飾られた背番号1のユニホームに見守られながらの快投だった。

 前川の復帰予定は早くとも2週間後で、大会は4回戦を迎えている頃だ。下野が「前川さんが戻ってくるまでは負けないで、勝ち続けたい」と話すように、チームでは4回戦進出が目標。背番号1の合流を信じ、2年生右腕はまず初戦に最高の結果をもたらした。

© 株式会社神奈川新聞社