奮闘!千葉商業 野球部3年の“応援団長” /夏の高校野球 千葉大会

奮闘!千葉商業 野球部3年の“応援団長” /夏の高校野球 千葉大会

 7月9日、千葉県総合SC野球場で行われた1回戦 佐倉東-千葉商業。

 10-0(6回コールド)で初戦を制した千葉商業は2023年で創立100周年を迎える伝統校だ。

 そんな千葉商業といえば、応援も迫力満点!

 9日はテスト期間にも関わらず野球部員以外にも吹奏楽部やバトン部の生徒ら150人以上が集まった。

 2023年は声出しでの応援が4年ぶりに解禁。より応援に熱が入る中、この人数をまとめあげるのは、野球部3年生の木内海稟(かいり)選手。応援団長だ。

 試合前から「沢山練習したから大丈夫!盛り上げていこう」「スタンドでは俺らが主役だ!」などと仲間を鼓舞。試合中も何を歌うか指示出したり率先して声を出したりして引っ張る姿が印象的だが、応援団長になったのはつい先日…。

「6月23日にメンバー発表があり、メンバー入りできないことが決まりました。メンバー入りできなかった3年生の選手は自分入れて4人。応援団長は、キャプテンから誰か応援団長をやってくれないか、と打診されたときに手を挙げました。メンバーに入りたかった気持ちはもちろんありますが、外れてしまった以上全力で応援するしかない。そう決めたので、団長は1番行動で表しやすいかなと思います」

 発表後には、さっそく他の部員たちと打ち合わせや練習を実施。監督からはメンバー入り出来なかった4人に対して「外れたからといって、自分を下げることはない。メンバーにどんどん意見を言ってほしいし、逆に目立ってほしい」という言葉があったという。

 4人でも「全力で応援しよう」と話し、監督の言葉の通り、木内選手は試合中に応援団長としてまとめながらも、選手に声をかけ続けた。その姿をみて後輩も声を出し、より一体感をみせた。

保護者はー

「久しぶりの声出し応援、やっぱり気持ち良いです」「みんなが気持ちを一つに応援できています!」

初戦を終えて…

「ナイスゲームでしたね。応援は練習通り形に出来て良かったです。ただ、今日応援してみて改善点はあったので、また話し合って次に活かしたいと思います。選手たちには、先を見すぎずに目の前の一試合一試合に集中してほしいと思います」

チームメイトはー

「打席に立っている時に声援聞こえました。本当に力になります。あんなに多くの人数、大きい音・声が一体となっているのは、あの4人のおかげだと思うので本当感謝しています」

 千葉商業の2回戦は、12日 ZOZOマリンスタジアムにて市立船橋と対戦。試合はもちろん、両校の大迫力の応援にも目が離せません。

 一方、千葉商業に敗れ、涙をのんだ佐倉東。秋・春と連合チームで出場していたものの、今夏は1年生が多く入部してくれたことから単独チームで出場。部員の人数も応援の人数も千葉商業と比べると差があったものの、最後まで声を出し続けて諦めないプレーを見せた。

 試合後の取材に対し、髙橋天龍キャプテンは「これまで1番良い試合が出来た」「キャプテンになった時は不安だったが、チームのみんなが支えてくれた。1番感謝したいのは、監督はもちろん保護者のみなさんです」と答えた。

 実は中学まで吹奏楽部で、野球は高校から始めたという髙橋キャプテン。 試合が終わり、涙が止まらないチームメイトに対して最後まで声をかけ続けていたが、父親を見つけ、熱い抱擁をすると、今まで我慢していた涙があふれた。

髙橋キャプテンの父親はー

「がんばった。ただ、それだけ。抱擁した時、息子には『1番がんばったね』と伝えました」

1試合1試合、ドラマがある夏の高校野球千葉大会。果たして甲子園への切符を勝ち取るのはどこのチームになるのか。ひとときも目が離せません。

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