日韓首脳、原発処理水協議へ リトアニアで会談

5月、首脳会談を前に韓国の尹錫悦大統領(左)と握手する岸田首相=広島市

 【ソウル共同】韓国大統領府は9日、リトアニアで11~12日に開かれるNATO首脳会議に合わせ、尹錫悦大統領と岸田文雄首相が首脳会談を行うと発表した。大統領府関係者によると、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出計画について協議。韓国側は「国民の健康と安全を最優先する」との立場を伝えるという。

 韓国政府は7日、処理水放出計画の安全性に関する独自の検証結果を公表した。処理水に含まれる放射性物質の濃度が「国際基準に合致することを確認した」として、放出容認の立場を表明している。

 日韓首脳会談は5月にG7広島サミットに合わせて開催して以来となる。最大の懸案だった元徴用工問題の解決策を韓国政府が3月に発表した後、首脳同士の相互往来「シャトル外交」が本格再開し、日韓関係が急速に改善している。

 会談では元徴用工問題についても話し合う見通し。韓国側は日本企業の賠償支払いを韓国の財団が肩代わりする解決策を拒否した原告らに関し、財団が賠償相当額を裁判所に預ける「供託」手続きを開始したことを説明するとみられる。

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