【カンボジア】23年成長率は5%台半ば、政府と中銀予測[経済]

カンボジアで、複数の政府機関が2023年の国内総生産(GDP)成長率を5%台半ばと予測している。財務経済省は5.6%、カンボジア国立銀行(中央銀行)は5.5%との予測を先ごろ発表した。地元各紙が伝えた。

財務経済省の予想は5.6%。6.6%から下方修正した1月時点と同じ水準に据え置いた。予測を据え置いた根拠として、ロシアによるウクライナ侵攻などによる世界経済の低迷やインフレ圧力の高まりなどに言及した。24年については、外需の回復や投資の活発化が見込めるため、成長率が6.6%に達すると予測した。

中央銀行は6日、23年のGDP成長率予測を5.5%とし、5.6%から下方修正した。衣料品をはじめとする製造業の輸出や観光業の回復、金融システムの安定化などが経済成長を支えるが、中国の影響を受けた不動産分野の低迷が経済成長率の伸びを押しとどめるとの見方を示している。

世界銀行は23年と24年のカンボジアの成長率を6月時点でそれぞれ5.5%、6.1%と予測。経済協力開発機構(OECD)は4月時点でそれぞれ5.4%、5.9%と予想している。

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