北朝鮮、米に偵察機の撃墜警告 日本海側での領空侵犯主張

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)=5月16日(朝鮮中央通信=共同)

 【北京、ソウル共同】北朝鮮国防省は10日、声明を出し、米軍の偵察機が最近、日本海側で領空を複数回侵犯したと非難し「必ず代価を支払うことになる」と撃墜を警告した。米軍が弾道ミサイルを搭載可能な戦略原子力潜水艦を韓国に展開させれば軍事的な対応措置を取るとも予告し、「挑発的な全ての行動」を即刻やめるよう要求した。同省報道官談話として朝鮮中央通信が伝えた。

 韓国軍は10日、北朝鮮国防省の主張に対して「(米軍偵察機の)朝鮮半島周辺の飛行は通常の偵察行動であり、領空を侵犯したという北朝鮮の主張は事実でない」と反発する声明を発表。「虚偽の主張によって緊張を高める行為を中断するよう厳重に求める」と抗議した。

 北朝鮮国防省の談話は今月2~9日に連続して米偵察機が朝鮮半島西側の黄海と日本海上空に展開し、日本海側では偵察機が領空の境界から「数十キロ」内部に入ったと主張、「重大な挑発」だと強調した。「米偵察機が撃墜される事件が起きないとの保証はどこにもない」とも言及した。

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