赤磐の特養で入所者8人に虐待 市が新規受け入れ6カ月停止処分

赤磐市役所

 赤磐市は10日、同市西軽部の特別養護老人ホーム「まごころの里 赤磐」で入所者への虐待があったとして、介護保険法に基づき、新規利用の受け入れを8月1日から6カ月間停止する処分をしたと発表した。

 市によると、職員4人が70~90代の入所者8人に対し、声かけをせずに車いすを押して段差で転落させたほか、トイレ介助を頼まれた際に「お金を出せ。高いぜ」と言ったり、ガーゼ交換を1週間怠って患部に褥瘡(じょくそう)を起こしたりする17件の虐待を行った。期間は今年4月まで少なくとも1年以上にわたっていたという。

 4月に虐待を疑う通報を受けた市が監査し、介護保険法が定める人格尊重義務違反に当たると判断。原因を分析し実効性のある措置を講じるよう指導した。施設を運営する社会福祉法人まごころは「入所者や家族ら関係者に大変な迷惑をかけ申し訳ない。再発防止に努める」としている。

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