南紀白浜、もうすぐ夏本番! コロナ5類移行で観光客増に期待、毎週土曜日曜に花火

白良浜海水浴場。子どもたちが夏休みに入ると客が一気に増える(昨年7月)

 新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に移行後、初めての夏本番が近づき、和歌山県白浜町内の観光地では、外国人を含めた観光客が徐々に増えている。観光関係者たちは「今年の夏は昨年より観光客が増えるのではないか」と期待している。

 白浜温泉旅館協同組合によると、加盟23施設の昨年の宿泊客は7月が8万9830人、8月が12万3381人だった。前年より2~3割増えており、コロナ前(2019年)の約9割にまで回復した。

 今年の予約状況は5日現在、8月10~15日の盆期間はほぼ埋まっているが、それ以外はまだ空いている施設が多いという。

 組合の菊原博事務局長は「今年の宿泊者が、昨年より増えるかどうかは今のところ分からない。天候にも左右されると思うが、増えることを期待したい」と話している。

 町内のホテル関係者は「昨年より予約が埋まるのが早いので増えるのではないか」、別のホテル関係者は「増えるとは思うが、コロナ前までに戻るのは難しいのではないか」と語る。

■白良浜では花火

 3年ぶりに新型コロナによる行動制限がなかった昨年の夏、白良浜海水浴場には、29万2945人(前年比12万1009人増)が訪れた。コロナ前(2019年)の8割近くまで回復した。最も多かった日は7月17日の2万1500人だった。

 白良浜では今年も7、8月の土日曜の夜、花火を打ち上げる予定。観光客にも定着してきており、誘客の目玉にもなっている。

 今年は白浜温泉旅館協同組合が、8日から8月26日までの毎週土曜計8回「メッセージ花火」を、南紀白浜観光協会が16、23、30日、8月20、27日の各日曜計5回「花火ラリー」を開催する。

 さらに、観光協会は8月10日、「南紀白浜花火フェスタ」を予定している。いずれの花火も開始時間は午後8時10分。

 観光協会の藤田正夫会長は「外国人観光客も増えてきている。天候次第だと思うが、昨年より観光客が増えることを期待している」と話している。

■飛行機の搭乗者

 日本航空の東京―白浜便は6月、搭乗者数が、1万7012人(前年比2614人増)で、同月の最多を更新。これで昨年4月以来15カ月連続で月別の最多を更新した。

 昨年7月の搭乗者数は1万9689人、8月が2万5105人だった。

 今年7、8月の搭乗者数について、空港を運営する南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長は「潜在的な観光需要は高まっているものの、町内の宿泊施設の収容人数を考えると夏の搭乗者に関してはすでに頭打ち状態になっている」と話している。

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