【袴田事件】「法律家として論理が間違っている」弁護団が怒りの抗議 検察側の有罪立証方針に対して憤り

再審=裁判のやり直しが決まったいわゆる「袴田事件」について、7月10日、検察側が袴田巌さんの有罪を立証する方針を示したことに対し、弁護団が会見で「憤りを感じている」などと怒りをあらわにした。

弁護団の小川秀世事務局長は「法律家として論理が間違っている。憤りを感じる。(検察側に)再考してもらうために努力をしたい」と述べ、怒りをあらわにした。弁護団は、「再審請求審の蒸し返し」と主張して、検察側の方針を批判した。

また、袴田さんの姉、ひで子さんは「検察庁の都合で、こういうことをしている。検察庁がやるのは勝手。裁判で勝つしかない。頑張ります」と述べた。

「袴田事件」は、1966年に静岡県清水市(当時)で、みそ製造会社の一家4人が殺害されて現金などが奪われ、建物が放火されたという事件。みそ製造会社の従業員だった袴田巌さんが強盗殺人罪などに問われ、静岡地裁は1968年に死刑を言い渡し、80年に最高裁で確定した。袴田さんは無実を主張。第1次再審請求は地裁、高裁、最高裁でいずれも退けられたが、ことし3月、第2次再審請求の差し戻し審で再審開始が確定した。袴田さんは、2014年、第2次再審請求審で静岡地裁が再審開始を決定した際に釈放されている。

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