KDDI、通信異常をAI検知へ 早期の復旧へ対応

KDDIの通信網を監視する様子=10日午後、東京都多摩市(大型モニターの画面を画像加工しています)

 KDDIは10日、昨年7月に起こした大規模通信障害の再発防止策の一環として、人工知能(AI)が通信の異常を検知して早急な復旧を可能にする新システムを来年3月までに導入すると明らかにした。異常把握の自動化を進め、通信障害発生時の影響を最小限に抑えることを目指す。

 昨年の通信障害は約61時間に及び、3千万人以上の利用者に影響する過去最大級の事例に発展した。KDDIは再発防止に向け、500億円規模の設備投資を進める方針を示していた。

 新システムは過去の通信情報をAIに学習させ、正常時の通信の流れなどの予測データを作成。予測値から外れた異常な数値を速やかに把握し、復旧対応する。

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