ルクレール&サインツが9位と10位に沈む「セーフティカーのタイミングだけが原因ではない」と代表/F1第11戦

 2023年F1イギリスGP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールは9位、カルロス・サインツは10位と、ともにグリッドからポジションを下げてのフィニッシュとなった。

 4番グリッドからミディアムタイヤでスタートしたルクレールは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)からポジションを守りながらファーストスティントを走り、上位勢では最初に18周目の段階でピットストップ。ハードタイヤを履いたルクレールは、ミディアムに交換したラッセルに抜かれ、バーチャルセーフティカー/セーフティカー出動の際、32周目にタイヤをミディアムに戻し、10番手に落ちた。終盤、サインツが後退したことで、ルクレールは9位となった。

 サインツは26周目にミディアムからハードにタイヤを交換。バーチャルセーフティカー/セーフティカー出動時、ステイアウトし、7番手を走行するが、最後の10周で、より新しいタイヤで走る他車に抜かれて3つポジションを落とし、10位フィニッシュという結果に終わった。

 チーム代表フレデリック・バスールは、「ミディアムからハードの1回ストップを計画していた。セーフティカー出動前にふたりをピットに入れたことで、不利な状況に陥ったのは確かだ」と語った。

「だが最終順位の説明としてこのエピソードだけを挙げるわけにはいかない。問題の始まりは金曜日にシャルルが(トラブルにより)FP2で走れなかったことだ。それにより、ソフトでのロングランを1回しかできず、その結果から、デグラデーションを懸念した。そのため、ミディアムからハードという選択をしたのだが、それは慎重すぎたことが明らかになった。デグラデーションは予想よりも低かったのだ。これは我々にとって重要なレッスンになる」

2023年F1第11戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=9位(52周/52周)
4番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ミディアム

 今日はペースが足りず、きついレースだった。早い段階でピットストップをして、ハードタイヤで良いリズムをつかむことができずにポジションを落とした。その後、新品ミディアムに交換して、リスタートでポジションをいくつか上げた。でもその後、アレックス(アルボン)の後ろのDRSトレインの中で動きが取れなくなってしまった。

 見直すことが必要な問題がいくつかある。でも、主に集中すべきなのは、レースでのパフォーマンス向上だ。

2023年F1第11戦イギリスGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=10位(52周/52周)
5番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

 難しいレースだった。予想していたほどの速さがなく、そのために前のグループと戦うことができなかった。ミディアムタイヤでのスティントを長く取ることに成功し、ハードタイヤで速さを発揮した。でもついてないことに、セーフティカーが最悪のタイミングで出動した。リスタートでベストを尽くしたけれど、使い込んだハードタイヤで、フレッシュタイヤを履いたライバルたちと戦うのは、このサーキットではかなり難しい。

 最近、本来つかめたはずの良い結果を逃がしているように感じる。でも引き続き粘り強く努力し、次戦ハンガリーでもプッシュしていく。

2023年F1第11戦イギリスGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

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