サンフレッチェ広島 緊急事態も… 執念の勝ち点1 「スーパーアグレッシブに」迫井監督代行

明治安田生命J1リーグ第20節。3連敗中のサンフレッチェ広島は、不動ともいえるメンバーがそろわない緊急事態の中、チーム一丸で連敗ストップをめざしました。

試合前日、主力に複数の体調不良者が出たサンフレッチェ。前節からスタメンは7人が変わり、ベンチにサンフレユースの選手を2人入れる緊急事態―。さらにスキッベ監督も体調不良で不在の中、勝点でならぶ鹿島とホームで戦いました。

前半5分、鹿島のセットプレー。全試合、スタメンだった 佐々木翔 や 荒木隼人 がいない守備陣のすきを突かれ、先制を許してしまいます。

さらに、右サイドでスタメンの 越道草太 が突然、倒れこみプレー不可能に…。前半27分。思わぬ形で選手交代を強いられる展開となります。

3連敗中はノーゴールが続いている攻撃陣。「決まったか」と思われたシュートもゴールネットを揺らすには至りませんが、監督代行の 迫井深也 ヘッドコーチは「スーパーアグレッシブに行こう」と背中を押し続けます。

迎えた後半10分。野津田岳人 がアグレッシブにボールを奪うと、ワンタッチパスで相手をはがし、ベン・カリファがスルーパス。抜け出したのはエゼキエウ。キーパーとの1対1を冷静に決めて同点に追いつきます。

「これまではチャンスを決めきれなかった」とくやしさを口にしていた男が、開幕から19本目のシュートで今シーズン待望の初ゴール。チームとしても4試合ぶりの得点でした。

その後は、鹿島に決定的なシュートを打たれるシーンもありましたが、キーパー・大迫敬介 がファインセーブを連発。勝ち越しを許さず、チームの緊急事態を一丸で戦い、連敗ストップ。勝点と今後の戦いへの自信を得た雨の中での試合でした。

― 当日もギリギリまで18人のメンバーが決まらない緊急事態でした。迫井ヘッドコーチは、出番を得た選手に「チャンスをつかもうと鼓舞。吉田の練習場でやってきたことを表現してくれた」「スキッベ監督のDNAであるアグレッシブさをチーム全員で見せ、最後まで足を止めない。すばらしい選手のパフォーマンスだった」と話しました。次の公式戦は、12日(水)、天皇杯3回戦のJ2栃木SC(栃木)、リーグ戦は16日(日)に横浜FC(エディオンスタジアム)となっています。

© 株式会社中国放送