スウェーデン加盟へ会談 NATO、トルコ対応焦点

NATO首脳会議の会場の外を歩く警備員=9日、リトアニア・ビリニュス(AP=共同)

 トルコのエルドアン大統領とスウェーデンのクリステション首相は10日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれるリトアニア・ビリニュスで会談した。トルコメディアが伝えた。トルコがスウェーデンのNATO加盟への反対を取り下げ、容認に転じるかどうかが焦点。注目の加盟協議はトップ会談という最大のヤマ場を迎えた。

 NATOのストルテンベルグ事務総長も会談に参加。トルコが容認すれば、スウェーデンの加盟が事実上決まり、北欧5カ国全てがNATO入りすることになる。その場合、ロシアに対する強いメッセージとして、11~12日の首脳会議に弾みがつく。

 エルドアン氏は10日、トルコの欧州連合(EU)加盟に欧州諸国が道を開けば、トルコはスウェーデン加盟に道を開くと述べた。NATO各国にトルコのEU加盟への支持を求めた。

 NATO加盟には全加盟国の批准が必要。トルコの反対が最大の関門で、米国を含む主要加盟国が説得に当たっていた。ハンガリーも批准を終えていないが、トルコと歩調を合わせる方針だ。

10日、握手するトルコのエルドアン大統領(左)とスウェーデンのクリステション首相(右)=リトアニア・ビリニュス(AP=共同)

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