中国、ソロモン諸島の首相厚遇 米国と太平洋で綱引き

ソロモン諸島のソガバレ首相(左)と握手する中国の習近平国家主席=10日、北京の人民大会堂(新華社=共同)

 【北京共同】中国の習近平国家主席は10日、南太平洋の島国ソロモン諸島のソガバレ首相と北京で会談した。両首脳は全面的戦略パートナーシップ関係を発展させることで合意し、共同声明を発表した。国営中央テレビが伝えた。太平洋地域で中国が影響力を拡大する中、バイデン米政権はソロモンに大使館を開設するなど関与を深め、米中は激しい綱引きを展開。習指導部はソガバレ氏を厚遇し、経済支援を積極的に推進する。

 中国は2019年、台湾と断交したソロモンと国交を樹立。習氏は会談で「中国と太平洋島しょ国は同じ発展途上国だ」と強調。途上国同士が援助を行う南南協力を強化すべきだと訴えた。

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