【香港】上海訪問の財政長官、企業誘致に手応え[経済]

香港政府の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は9日、公式ブログを更新し、香港への企業誘致に関し「近く朗報を発表できそうだ」と手応えを見せた。陳氏は5日から8日まで中国上海を訪れていた。

陳氏の上海訪問は新型コロナウイルス禍以降で初めて。「世界人工知能大会(WAIC)」や「アジア物流海運空運会議(ALMAC)」に出席したほか、現地のイノベーション・技術(I&T)企業などを視察した。スタートアップ(新興)企業やテクノロジー企業の多くが、「一国二制度」下で香港が持つ独自の優位性と国際都市としての性質を評価し、香港を海外市場開拓の足がかりにしようと強い関心を寄せていることが分かったという。

陳氏は、上海と香港の協力の枠組み「上海・香港協力会議」の設置から今年で20周年を迎えることを指摘。両地がそれぞれ中国本土の長江デルタ地域、広東省の珠江デルタ9市と香港、マカオで形成する一大経済圏「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」で重要な役割を担っていることに触れ、今後も金融や貿易、物流など幅広い分野で上海との連携を強化していく考えを示した。

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