常願寺川護岸崩落 立山町、45メートル

崩落した常願寺川右岸の護岸=立山町岩峅寺(左岸の富山市側から撮影)

 立山町岩峅寺の常願寺川右岸の護岸が高さ約15メートル、長さ約45メートルにわたり崩落していることが10日までに、確認された。高さ約8メートルのコンクリート製の擁壁3枚が河川敷まで滑り落ちたとみられる。崖の上部には農業用の幹線水路が流れ、関係者は「水路まで崩れると市民生活に大きなダメージが残る」と対応を急ぐ。

 幹線水路は常東と常西の両用水につながっており、両用水の受益面積は計約7900ヘクタール。管理する常願寺川沿岸用水土地改良区連合の職員が6日に崩落を見つけた。6月28日以降の大雨が影響したとみられる。

 北陸農政局と富山県の担当者が10日、連合の亀山彰理事長らと対応を協議。今後も富山河川国道事務所を含めて連携し、復旧を進める。同事務所は崩落現場の対岸にカメラを設置し、監視している。同事務所によると、護岸では湧水が確認されており、今後は因果関係を含めて崩落の原因を調べる。農政局は幹線水路の監視を検討する。

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