伊勢正三さんが作詞作曲、津久見中の校歌完成 古里の自然や風土をイメージ【大分県】

完成した伊勢正三さん作詞作曲の校歌を聞く第一中の生徒=津久見市文京町
津久見中の校歌を作詞作曲した伊勢正三さん

 【津久見】津久見市の第一中(文京町)と第二中(元町)を統合し、2024年度に開校する津久見中の校歌が完成した。作詞作曲は市出身のシンガー・ソングライター伊勢正三さん。古里の自然や風土を思い浮かべながら手がけた。自身、第一中の卒業生で、「生まれ育った津久見へ恩返しをする気持ちで作った」とのメッセージを寄せた。

 教育関係者や保護者、地域団体の代表らで構成する市新設中学校開校推進協議会のアイデアで、昨年3月に市教委が依頼。伊勢さんは「とても光栄」と快諾したという。

 校歌は3番まで。歌詞は津久見の海や石灰岩をイメージしながら「昔 海の底に雪が積もるように 白い山になった 素敵(すてき)な物語」などとつづり、自然に浮かんできたというメロディーは次々に転調する。

 伊勢さんはメッセージで、生徒たちへの願いを「縁あって生まれた土地に誇りを持ち、計り知れない夢を抱き、世に羽ばたいてほしい」と表した。

 6月末に両校でお披露目会があり、第一中2年の大村瑠菜さん(13)は「伊勢さんに感謝の気持ちを持ち、生徒全員で心を込めて歌っていきたい」。今月7日には両校のPTA集会で保護者らにも紹介された。市民向けには15、16両日に開催される「つくみ港まつり」で発表する予定。

 津久見中は第一中を改修し、来年4月1日に開校する。平山正雄市教育長は「伊勢さんの古里に対する深い思い、人々への優しさが伝わる素晴らしい校歌。生徒には大切に歌い継いでいってほしい」と話した。

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