妙高市栗原3の古川賢一さん(83)は毎年、所有の水田で「田んぼアート」を手がけている。今年のテーマは「世界の『平和』」。
「田んぼアート」開始のきっかけは減反制度。何も作らないと雑草が繁茂してしまうことから、「地域の皆さんや子どもたちに楽しんでもらい、農業に関心をもってもらいたい」と企画した。
毎年、さまざまなテーマで稲文字を創作してきた。「世界の『平和』」には、ロシアによるウクライナ侵攻など各地で紛争が絶えない中で、「地域の平和」の願いも込めた。
田植えにはこれまで、地元・新井北小の児童が参加、交流してきたが、今年は日程などの都合でかなわなかった。
稲は順調に生育し、6月には元気にするための「中干し」を実施。アート全体がくっきり見えるようになり、知人の協力を得てドローンで撮影した。
稲刈りは9月上旬の予定。古川さんは「どんなこともこつこつ続けることが大切」と話し、20年目に思いをはせた。