沖縄の教員採用試験、6月16日に 24年度の1次試験 複数回の実施は「未定」

 沖縄県教育委員会は10日、2024年度教員採用試験の1次試験を約3週間早期化し、6月16日に実施すると発表した。文科省が採用試験早期化の方針を示しており、基準日として提示された同日の実施を県が決めた。民間企業が人材確保のために採用活動を早める中で、なり手不足が深刻な教員の採用活動も早めた。文科省が早期化と合わせて呼びかけている複数回の試験実施について、県教委は「課題を整理し、次年度以降の実施に反映するか今後検討する予定」と説明。現段階では「未定」とした。

 早期化で各都道府県教委に問題作成の負担が生じることから、文科省は同日に採用試験を実施する場合に限り、同省が実施する教員資格認定試験の、小学校の教養試験部分の問題を「参考提供」するとしている。問題は各教委で改題して利用できる。県教委では参考問題の利用についても未定で、今後検討する。

 採用試験早期化による教育実習への影響について「今後、各大学や受け入れ校となる小中高校と連携を取り、調整を図っていく」と説明した。県内の教育実習は小中学校で6、9月の実施が多く、県立学校は6月に実施することが多い。

 2次試験は8月以降の予定。全体的な日程は来年1月までに発表する。

 (嘉数陽)

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