カフェや大型遊具を那覇市の漫湖、新都心公園に整備へ 市が民間資金を活用、「パークPFI」導入

 【那覇】那覇市は本年度から次年度にかけて漫湖公園鏡原側と新都心公園中央広場ゾーンで、民間資金を活用して公園内にオープンカフェや大型遊具施設などを整備するパークPFI(公募設置管理制度)を導入する。漫湖公園は本年度に事業者の公募、選定を行い、次年度に設計、工事を予定している。新都心公園は次年度に事業者の公募、選定を行い、2025年度に設計・工事に入る。

 パークPFIは民間の資金で飲食店やホテルなどの商業施設を建設し、その収益で駐車場や緑地など施設全体を管理する制度で、県内での導入事例はまだ少ない。5日の那覇市議会6月定例会最終本会議では、パークPFIを導入するための関連条例案3議案が賛成多数(賛成33、反対5)で可決された。

 会派を代表して反対討論に立った古堅茂治氏(共産)は「市民の憩いの場である公園の整備は公共サービスとして市が責任を持つべきだ」と述べた。賛成討論に立った比嘉啓登氏(自由民主)は「カフェなどの設置運営によるサービス向上と、遊具などの公園施設の更新や機能向上が一体的に図ることが期待できる」と述べた。

 那覇市によると、漫湖公園はオープンカフェと遊具広場の設置を想定し、新都心公園は大型屋根付きの飲食店と大型遊具の設置、スケートパークの改修などを想定している。パークPFIの導入に当たって市は、事業者を決定した後に事業者と行政、自治会など関係者をつなぎ、情報や意見を共有するための公園協議会を立ち上げる。

 5日の本会議では、協議会の早期設置などを求める付帯決議が会派「ニライ」から提出され、賛成多数(賛成33、反対5)で可決した。

 (吉田健一)

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