平和訴えるポスター発表 巨大な指先、核の今描く

「ヒロシマ・アピールズ」のポスターを制作した、グラフィックデザイナーの中村至男さん=11日午前、広島市

 日本グラフィックデザイン協会(東京)などが11日、核兵器廃絶や平和を国内外に訴えるポスター「ヒロシマ・アピールズ」の今年の作品を発表し、広島市に贈呈した。グラフィックデザイナーの中村至男さん(55)が制作した。

 作品のタイトルは「人差し指」。ポスターの枠いっぱいに描かれた巨大な人間の指先が、ビルが立ち並ぶ都市を押しつぶそうとする瞬間を表現した。「指」は核兵器のボタンを押す行為も意味し、原爆投下の1945年と地続きの「今」を表しているという。

 中村さんは記者会見で「過去の広島で起きたことが、どの国でも起こり得る状況だということを発信できたらと思った」と語った。

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