マイナカード返納 岡山市42件 4~6月 不信感や不安が理由

記者会見する大森雅夫市長

 岡山市は11日、マイナンバーカードの自主返納が4~6月の3カ月間で計42件あったと明らかにした。全国で返納が相次ぐ事態を踏まえて調べた。このうち、ほぼ半数の22件が制度への不信感や個人情報の漏洩(ろうえい)に対する不安を理由に挙げたという。

 市によると、4月1件、5月10件、6月31件。大森雅夫市長は定例記者会見で「いろいろと報道され、心配な人がいるのは事実だ。市民の安心感、信頼感を醸成していく」と述べた。

 マイナカードを巡っては全国で5月以降、公金受取口座の誤登録や健康保険証の情報ひも付けミスが次々に発覚。今月初めには都道府県庁所在地と政令指定都市の計52市区を対象とした共同通信調査で5月以降、広島など29市で計318件の返納が確認された。岡山市は未集計だった。

 カードは任意で返納届を自治体に出せば手放すことができるが、返納しても個人番号は消えず、将来的に再交付する際は手数料がかかる。岡山市内のカード交付率は4月末時点で69.3%で全国平均(69.8%)とほぼ同じ。

© 株式会社山陽新聞社