ジョコビッチ、2日がかりでフルカチュを破り14度目の8強。前日と異なるプレー環境に苦戦も「素晴らしい戦いだった」[ウィンブルドン]

ジョコビッチ、世界17位を破って14回目のベスト8進出

現地7月10日、大会8日目を迎えた「ウィンブルドン」の男子シングルス4回戦で、大会5連覇を狙う第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)は、第17シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/同18位)を7-6(6)、7-6(6)、5-7、6-4で下し、14度目のベスト8入りを果たした。

10日に始まったこの試合は、ジョコビッチが2セットを連取した時点で、大会が規定するセンターコートの使用時間である23時に迫ったために順延。この日は、第3セットから再開された。

36歳のジョコビッチは、今大会で優勝すれば、ロジャー・フェデラー(スイス)が持つ男子最多となる8度目のウィンブルドン制覇や大会5連覇、マーガレット・コート(オーストラリア)に並ぶ史上最多タイの24度目のグランドスラム優勝などの記録がかかる。

試合は第1、第2セットでは互いにサービスを破ることができず、タイブレークの末にジョコビッチが奪取。2セットアップとし、勝利まであと1セットとしていた。だが、再開後はフルカチュのウィナーが次々と決まり5-7で奪い返す。

ジョコビッチにとって嫌な流れとなってしまったが、そこは王者。もう一段階ギアを上げると、第4セットは自身のサービスゲームで1ポイントしか落とさず。第7ゲームでこの試合最初のブレークでリードを奪い、4セットで試合を終わらせた。

前日は屋根を閉めていたためにサーブ、ラリー戦においてプラス面があったと言うジョコビッチだが、この日は屋根を開けて風も強かった。前日の環境と大きく異なったことがプレーを難しくさせたとし、「第3セットの最後のゲームは悔しかった。彼は本当に良いプレーをし、僕は少し消極的だった」とストレートで試合を終わらせられなかったことを悔やんだ。

だが、「その後は、一からやり直そうと立て直したよ。彼のサーブを読んでラリーに持ち込むことができたのは良かった。今日はベースラインからのプレーが昨日より良かったと思う。非常に接戦だったね。素晴らしい戦いだった」と競った試合をものにできたことを喜んだ。

次の対戦相手は、第7シードのアンドレイ・ルブレフ(同7位)。直接対決で3勝1敗と勝ち越しており、直近の対戦となった今年の全豪オープンでは6-1、6-2、6-4と完勝している。

それでも「ルブレフは最高のフォアハンドを持つ素晴らしい選手」と称えており、中でも「彼がグランドスラムの準決勝に進んだことがないのは驚いた。それがモチベーションになることは明らか」と強い気持ちで臨んでくることを警戒。「フルカチュとは違った戦術を準備しなければならないだろうね。強力なサーブは持っていないけど、ベースラインからのプレーがとてもパワフル。できる限りフレッシュな状態で臨みたい」とした。

試合は大会9日目の現地11日のセンターコート第2試合で行われる。

© 株式会社キャピタルスポーツ