キリンとアサヒ、乳酸菌飲料に力 健康志向、新たな収益源に

乳酸菌飲料を巡るキリン、アサヒの取り組み

 キリンホールディングスとアサヒグループホールディングスが、傘下の飲料会社を中心に免疫機能の維持に役立つとされる乳酸菌飲料に力を入れている。飲料の国内市場は人口減少などで厳しい状況が続く。一方、健康志向の商品は好調に推移しており、新たな収益源として期待がかかる。

 キリンビバレッジは5月、主力の湘南工場(神奈川県寒川町)で、独自素材「プラズマ乳酸菌」配合の「キリン おいしい免疫ケア」などの増産に向け、約100億円を投じた新製造ラインを本格稼働した。キリンのプラズマ乳酸菌飲料の2022年販売量は、20年に比べ約2.1倍に伸びている。吉村透留社長は「免疫ケアの重要性が認識されつつある。力強い手応えを感じる」と話した。

 アサヒ飲料は「Lー92乳酸菌」入りの「守る働く乳酸菌W」を6月に発売し注力している。消費者庁が1月、免疫維持の機能性表示を受理したためだ。Lー92乳酸菌はアサヒビールやアサヒグループ食品の製品にも活用する。

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