16歳アンドレーワ、重要な場面でラケットを叩きつけたとして警告「投げるつもりはなかった」。試合後は主審と握手交わさず[ウィンブルドン]

快進撃を続けた16歳アンドレーワに厳しい判定。2度目の警告でポイントペナルティ

現地7月10日、「ウィンブルドン」女子シングルス4回戦が行われ、予選から勝ち上がっている16歳のミラ・アンドレーワ(世界ランク102位)は、第25シードのマディソン・キーズ(アメリカ/同18位)に6-3、6-7(4)、2-6で逆転負けを喫し、ベスト8入りならず。最終セット2-5でラケットを投げたとしてポイントペナルティを受けた場面に、「滑って、前に倒れるかと思った」と意図したものではないと反論した。

予選から3回戦に進んだ全仏オープンに続いて、今大会でも予選から快進撃を続けてベスト16入りを果たした16歳のアンドレーワは、4回戦でも2017年のUSオープン準優勝者であるキーズに対して、第1セットで3度のブレークに成功し、6-3で先取。第2セットも4-1とし、第6ゲームでもブレークポイントを握った。だが、そこからキーズの積極的なプレーを守り切ることができずに、2セットを連取されて逆転負けを喫し、ベスト8入りとはならなかった。

物議を醸しているのは最終セット2-5の第8ゲーム。アンドレーワとしては、何としてもサービスキープをして次ゲームに望みを繋げたいところ。40-30の場面で、キーズのボレーに対してアンドレーワがかろうじてボールに触るも返球できずに、さらに足を滑らせ、バランスを崩してラケットも地面に落とした。これを主審は故意に行ったと判断し警告を与えた。

第2セットを4-1でリードしながらもタイブレークの末に落としたいら立ちから、ラケットを投げて1度目の警告を受けていたアンドレーワ。2度目の警告によりポイントペナルティとなって、キーズにポイントが渡り、続くポイントを落として逆転で敗れた。試合後、キーズとは握手を交わしたが、主審とは交わさずに前を通り過ぎてコートを去った。

ウィンブルドンでは繊細な芝を傷つけるようなラケットを叩きつける行為には警告が与えられる。だが、アンドレーワとしては足を滑らせ転倒寸前。手からラケットが離れてしまうのも仕方のないことで、警告を与えられるには厳しい判定のように見える。

試合後、「賛否両論あるところでしょう。彼女が審判で、判定を下すのだから。でも、ラケットを投げるつもりはなかった。滑って、前に倒れるかと思った。ラケットを投げたように見えたのかもしれない。どうだろう、まだ動画は見ていないし。でもそれは彼女が決めたこと。もう試合は終わった」と多くを語らず。握手をしなかったことについても、「彼女が正しい判断を下せなかったから」と不満を漏らすだけにとどめた。

© 株式会社キャピタルスポーツ