マイナ保険証をめぐる混乱 医療現場から戸惑いの声も

マイナンバーカードを保険証として使う、マイナ保険証をめぐる混乱が続いています。政府は2024年秋、今の保険証を廃止しマイナ保険証に一本化する方針ですが、宮城県の医療現場からは戸惑いの声が上がっています。

仙台市若林区の七郷クリニックは5月、マイナ保険証を使うための読み取り機を導入しました。

患者がマイナカードを読み取り機に置き、顔認証を受けるとクリニック側が情報を確認できます。

ところが、この情報にミスが相次いでいます。その1つが、名前の読み仮名の間違いです。

七郷クリニック阿部基院長「例えばストウとスドウ。それからヤマサキとヤマザキ、アガツマとワガツマ、アベとアンベなんていうところが、かなりの確率で違ってるということは報告は受けてます」

実際に、この日の患者でも読み仮名はサトミが正しいのに、マイナ保険証のデータはトモミに。保険証のデータ自体が見つからないケースもあります。

それでも政府は2024年秋、今の保険証を廃止しマイナ保険証に一本化する方針を維持しています。

薬の服用歴などが正確に分かるメリットなどを強調していますが、阿部院長によりますとデータの反映には時間がかかり、すぐに見ることはできません。通信障害も心配です。

七郷クリニック阿部基院長「ぱっと見ただけで間違いだらけなのに、本当にできるのかっていうのが不安ですよね。それから47万人ぐらいの全国でマイナ保険証の返納があったとも聞いてます。そういった方の対応をどうするのかと。やっぱり丁寧な説明が政府としても必要になってくるんじゃないかなと思います」

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