川勝知事「条例案を出すことは困難だった」“給与未返上問題”で釈明繰り返す(静岡県)

いわゆる“コシヒカリ発言”をめぐり、ボーナスや給与を返上していなかった問題について、静岡・川勝知事は11日の会見で「条例案を出すことは困難だった」との釈明を繰り返しました。

(川勝知事)

「当時給与と期末手当を返上するための条例案を提案しようと調整したが、結果として提案がかなわず現在に至っている」「許されるならばですけど、あす6月議会の最終日なので、その機会が与えられれば、その際に考えをお伝えしたい」

自身が約束した「給与やボーナスの返上」をしていなかった問題について、川勝知事は「あすの県議会で報告する」と明らかにしました。

2021年の参院補選の応援演説で「御殿場にはコシヒカリしかない」などと発言した問題をめぐり、県議会で「辞職勧告決議」が可決されたことを受け、川勝知事は、その年の12月の給与やボーナス、約440万円を返上する意向を示していました。

(川勝知事)

「年末の手当ボーナスとか12月の公給は、全額県民の皆様におかえしする、返上する」

その後、知事は、返上に必要な条例案の提出を見送っていて、先週、給与やボーナスが返上されていなかったことが明らかになったのです。2年前の県知事選挙では…。

(川勝知事)

「私は約束を必ず守ります、筋を通します」

県民に“約束を守る”と訴えていましたが、「約束」を守らなかったことについて聞くと…。

(川勝知事)

Q:県民との約束を守れなかったことについては?

「約束をしていません」

「これは提案したが、言ってみれば相手にされなかったということ、議会に提案しようとした私の意思があるが、決めたわけではない」

「県民と約束はしていない」と話していた川勝知事。関係者によりますと、川勝知事は12日の県議会で、給与やボーナスを返上することを表明する予定だということですが、11日の会見では…。

(川勝知事 )

「勝手に(給与を)いじれないので、条例は通してもらうために出さなくてはいけない」「根回しとか様々な動きをしないといない 」「許される状況かどうか、それなりに考えながら動いてきた、基本的にできないものだと思っていた」

当時の辞職勧告決議について重く受け止めているとしながらも、「県議会に給与返上の条例案を出すことは困難だった」という主張を繰り返しました。また、給与などの返上について「改めて議論をするいい機会だ」とも話しました。11日は返上の意向や方法については言及せず、12日の県議会で明らかにするということです。

© 株式会社静岡第一テレビ