海自潜水艦長を起訴猶予 高知沖の貨物船衝突事故

 高知県沖で2021年2月、海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」(全長84メートル)と貨物船が衝突し、潜水艦の乗員3人が負傷した事故で、高知地検は11日、業務上過失往来危険と業務上過失傷害の疑いで書類送検された当時の艦長を起訴猶予処分とした。

 地検は衝突の危険を認識すべきだった艦長に過失があったとした上で、水中音波探知機(ソナー)の情報を表示する画面上に貨物船と他船の信号が重なり、船舶と認識するのが困難だったことなど「偶発的な事情があった」と説明。貨物船の航行に大きな影響がなかったことも考慮したとしている。

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