長寿ネズミ、老化細胞を自ら除去 熊本大が発見、開発に可能性

ハダカデバネズミ(熊本大学老化・健康長寿学講座提供)

 寿命が約30年と長く、がんになりにくい哺乳類のハダカデバネズミが老化細胞を自ら取り除く「細胞死」を引き起こしていることを発見したと、熊本大が11日発表した。このメカニズム解析を通じ、人の老化細胞除去薬の開発に役立つ可能性があるという。

 熊本大によると、ハダカデバネズミが神経伝達物質の一つ、セロトニンを代謝する特異な機能と、過酸化水素に弱い体質により、老化細胞を細胞死させていることをつかんだ。人や他のネズミは加齢に伴い老化細胞が積み重なり、がんなどの発症を促すとされるが、ハダカデバネズミは蓄積が抑えられていた。

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