チェルシー、ガチで復活を期待したい「最強の90年代ユニフォーム」

10日に発表されたチェルシーの2023-24新ユニフォームは、90年代(とくに97-99シーズン)のユニフォームへのオマージュだという。

ただ全体的には90年代感が薄く、そのコンセプトが見えにくいという印象だった。

そんなチェルシーの90年代ユニフォームとはどんなものだったのか。ここでは、色んな意味で復活を期待したい6着をご紹介しよう。

1997-99 ホーム

チェルシー 1997-99 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ジャンフランコ・ゾラ

97-98シーズンのUEFAカップウィナーズ・カップなど、このユニを着て3つのタイトルを獲得。2000年代以前のチェルシーが最も成功を収めた時代のユニフォームだ。

このユニフォームの色が最新モデルとなる23-24ホームキットに使われている。

1994-95 ホーム

チェルシー 1994-95 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ギャビン・ピーコック

大胆な色使いと透かし模様が90年代らしいデザイン。近年はあまり目にしないが、80年代や90年代のユニには赤を使うことが少なくなかった。

胸の「AMIGA」とはパソコンのブランドで、当時のチェルシーの胸スポンサー「Commodore」の製品。90年代にTVゲーム機「Amiga CD32」を携えてゲーム市場に参入した関係で胸にロゴを付けている。

1998-2000 サード

チェルシー 1998-2000 Umbro サード ユニフォーム

選手:トーレ・アンドレ・フロー

ファンの間では必ずしも人気のユニフォームではないかもしれないが、伝統の黄色が鮮やかで印象的な一着。プレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグで使われた。

実はサードユニ兼トレーニングウェアという画期的なアイテム。同じくUmbroと契約していたマンチェスター・ユナイテッドやエヴァートンも、当時はこの「サード兼トレーニング」を採用していた。

1999-2001 ホーム

チェルシー 1999-2001 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:デニス・ワイズ

チェルシーにとって90年代最後の(そして2000年代最初の)ホームキット。99-00シーズンのプレミアリーグでマンチェスター・ユナイテッドにホームで5-0で大勝し、強い印象を残した一着。同シーズンのFAカップ優勝の記憶も重なる。

デザインは当時のUmbroのセンスが光り輝くもので、前面のストライプと袖のUmbroロゴの“透かし”が実にシンプルで美しい。同じ時期のイングランド代表ユニフォームにもこのスタイルを取り入れていた。

1995-97 ホーム

チェルシー 1995-97 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ルート・フリット

差し色から赤が消えて、より青を基調したデザインへと変わったユニフォーム。胸スポンサーはアメリカのビールブランド「Coors」だった。

95-96シーズンに加入したルート・フリットが選手兼監督で活躍した姿が思い出される。96-97シーズンはFAカップを優勝し、クラブにとって26年ぶりの主要タイトル獲得。そんな記憶の残るユニフォームである。

1994-96 アウェイ

チェルシー 1994-96 Umbro アウェイ ユニフォーム

選手:スティーヴ・クラーク

デザインも視認性も最悪で良いところ無しと言われる伝説のアウェイユニフォーム。現在でもイギリスのメディアでは「チェルシー史上最悪」、「プレミアリーグ史上最悪」と評価されることもある。

伝統から逸脱した恐れ知らずの自由で大胆なデザインは、ある意味で最強。そしてサッカーが新時代を迎えた90年代を象徴する存在とも言えるだろう。世の中全体が今ほど窮屈ではなかった時代だからこそ生まれた発想なのかもしれない。

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今の時代に、このような思い切った大胆不敵デザインの再登場があっても良いのではないだろうか。

とは言え、グレーにオレンジの組み合わせはどう考えても合わない。ネームナンバーもこの色では、太陽の光の下での試合だと視認性の点で厳しかったかと思われる。

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