NATO、北欧全土拡大へ ウクライナの将来加盟を再確認

10日、リトアニア・ビリニュスで握手するトルコのエルドアン大統領(左)とスウェーデンのクリステション首相(右)。NATO加盟に向けた批准手続きを進めることで合意した(AP=共同)

 【ビリニュス共同】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が11日、リトアニア・ビリニュスで、2日間の日程で開幕した。トルコが10日、スウェーデンの加盟容認に転じ、同国が32番目の加盟国となることが事実上決まった。一方、焦点だったウクライナの加盟への道筋については、各国が将来的な加盟を再確認したものの、加盟に関する明確な期限は設けなかった。

 NATOのストルテンベルグ事務総長が11日の協議後に記者会見し、明らかにした。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、これに先立って通信アプリに投稿し、自国の加盟の期限を示さないのは「ばかげている」と強い不満を表明した。

 首脳会議では、国内総生産比2%を達成するとしていた加盟国の防衛費の目標を「最低2%」とすることや、冷戦終結後は初となるロシア攻撃時の防衛計画の策定も協議。ロシアに対して強力なメッセージを発信する。

 ロシアのペスコフ大統領報道官は11日、ロシアの安全保障に「負の結果を招くことは明白」だとして、スウェーデンのNATO加盟に反発した。

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