田んぼアートで躍動、郷土の星 大谷選手きょう球宴 岩手・奥州市

大谷選手を題材とした田んぼアートを制作した今野さん(岩手県奥州市で)

4年ぶり復活「大一番の力に」

岩手県奥州市の水田に、米大リーグで投打の“二刀流”として活躍する地元出身の大谷翔平選手を描いた田んぼアートが浮かび上がった。一度は途絶えるも地元の要望に応え、農家有志が再開させた。大谷選手は11日(日本時間12日)、大リーグのオールスター戦に出場する。農家らは、田んぼに描いた姿と同じように「大一番でも躍動してほしい」と期待を込める。

同市には、大谷選手の田んぼアートを制作する組織があったが、新型コロナウイルスの影響で2019年を最後に中止した。その後、高齢化などを理由に22年に組織は解散した。

ただ、解散後もなお、田んぼアートを見ようと地域に訪れる見物客が後を絶たなかった。一般市民だけでなく、地元の観光関係者らからも再開を待ち望む声が多数寄せられる中、「農家の持てる力を発揮しよう」と有志が集まって今年、「跡呂井田んぼアート実行委員会」を発足。大谷選手の田んぼアート復活が決まった。

10アールに「ひとめぼれ」と4種類の古代米の稲を使い、侍ジャパンのユニホームを着用し投球する大谷選手を表現。国内のみならず、米国やイタリアなどからも見物客が訪れる。

同委員会委員長の今野一栄さん(64)はオールスター戦という大谷選手にとっての大一番を前に「この田んぼアートが大谷君の力になればうれしい」と活躍を願う。 前田大介

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